詳細
- メインジェット周辺
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A:メインジェット本体
B:アイドルジェット
C:フロートバルブが入るスペース
D:エアブリード穴。
下に向く穴は、キャブ室の気圧調節用
E:見えにくいけれども、アイドル用ポート。
(小さな穴が上へと続いている。)
F:チョーク用燃料吸い出しパイプ
G:フロート支持柱
H:チョーク用ポート穴(出口)
I:チョーク用ポート穴(入口)
J:ピストンバルブ
K:ニードル
- メインジェット周辺解説
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メインジェット(A)は、写真の下の方にオリフィスがあり、そこで燃料の量を調節しています。
中間の部分では、エアプリード穴(D)かDから来た空気と混ざり合い、一緒に上に吸い上げられてゆきます。
空気と混ぜることで気化を促進しています。
このタイプのキャブでは、スロットルを閉じたとき、ニードル(K)が燃料を完全に止めてしまいます。
そのため、ニードルの先端が鈍角になっております。(右図参照)
その代わり、左横にあるアイドルジェット(B)がそのときの燃料を供給しています。
部品点数が増えますが、アイドリングの燃料系統が別になるため、調節がしやすいのが特徴です。
(とああえず、回って走れば良いという場合に重宝)
- ニードルについての補足
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ニードルの上部にはミゾが切ってあり、その一つにEリングが嵌まっています。
これは空燃比をコントロールするための調節用です。
たのリングをはめる位置で、ピストンプルブとニードルの位置関係が変化し、燃料が増える、減るの調節ができます。
リングを下にはめてゆくと、ニードルの位置が上に上がり、経路が大きくし開く事により燃調は濃くなってゆきます。
- アイドルジェット周辺の解説
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アイドルジェット(B)は、ニードルがないだけで、メインジェットと同様の仕組みになっています。
燃料の量は、オリフィス(中央部の細くなった部分)で調節されています。
上の写真では乗っていませんが、別角度からとった写真にはエアブリード用の穴があります。(右写真)
ここから空気が入ってきて、中で気化を促進します。
ここに送られる空気の量は、前ページの(F)パイロット・エアスクリューで調節されています。
エアスクリューを開くと、ここに入ってくる空気の量が増えて、燃料を気化させてどんどん燃料をエンジンに送り込むようになります。
結果、アイドリング時の燃調が濃くなってゆきます。
もう一カ所、前ページの(E)パイロットスクリューがあり、これはピストンバルブ(J)の下限位置を調節しています。
これを閉めてゆくと、ピストンバルブが開いてゆき、エンジンに吸い込まれる空気の量が増えます。
結果、アイドリング時の空気量が増えてくるのです。
この両者のスクリューを利用して、アイドリング時の空気の量と、燃料を濃さを調節してゆきます。