きれる電球、きれない電球。



電球が切れる原因
通常、電球の寿命は、消費電力に反比例するため、ワット数の大きな電球ほど短寿命です。
それから考えると、ヘッドライトが最も速く切れる計算になります。
 しかし、実際はポジションランプや、点灯時間の短いテールランプ。
メーターパネルの電球などもよく切れます。
色々原因がありますが、自動車の場合は大抵は「振動」により切れてしまいます。
消費電力が小さな電球ほど、フィラメントが細く長いために、振動により共振しやすく、その金属疲労で破断してしまいます。
防振技術
フィラメントの長さが短く、小さければ、支持線だけで固定されています。
しかし、バイクの様に振動の大きなものでは、それだけでは不十分な事が多く、補助的な防振技術が採用されています。

良くあるタイプの防振構造です。
LOWフィラメント側にある遮光板にツバ(赤色)をつけ、ガラス壁面に接触させることで振動を抑える構造です。
その他にも、発光時の金属の熱膨張で、フィラメントの位置が変位するのを抑える働きもあります。
大抵はどちらか一方だけです。

ボッシュのランプに良く使われていた方法です。先端の針が防振佐用があり、封入部(ランブの頂点)に固定されています。
手間がかかるため、今ではあまりつかわれなくなりました。

現在ではOEM化が進み、大抵は同じ構造で、防振板もなくりました。バイク用のH4バルブでは、防振板がついています。
フィラメントを支える電極の強度も高いものが使用されているのもあります。
問題は精度だ。
折角の防振機構をつけていてもそれが機能していなければ意味がありません。
電球は機械で自動的に生産されていますので、どうしても個々の電球には製造上のぱらつきがあります。
幸いにも、店頭に並んでいるときは透明のパッケージに入っており、中が見えるようになっています。
お気に入りの電球が見つかった場合、同じ商品でもでき具合を吟味して、一番制度よく作られているものをかいたいものです。

 悪いものは、防振板がガラスから浮いていたり、フィラメントの接合部が均一でなく、ゆがんでいたりしています。
防振部がガラスに接触していても、フィラメントの電極根元が妙に曲がるほど強く押しつけられているのも問題です。
その辺りは、よく観察し、吟味してみてください。
当たりを引けば、長持ちしますよ。

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