なぜ、最高速が下がったのか?



長々と引っ張りましたが、結論です。

Gear5.gif(3128 byte)
登り傾斜25%の急坂を登っている状態です。
赤い線が走行抵抗、青い線が駆動力です。
いま、50km/hで走行している時、走行抵抗駆動力には60kgの差があります。
この差が車を前に押し出すための力です。
 つまり余剰なトルクが車を常時60kgの力で押し続けることができるので、車は素早く加速することができます。
所が、速度が上がり、80km/hになると走行抵抗駆動力が交差したポイントに差しかかります。
ここは、エンジンの出せる力を全て駆動する力に費やし、もう前に進めない状態の事です。
ですからいくら頑張っても100km/hの線までは加速できないのです。
実際には、80km/h近くになると加速に回せるトルクが無くなるため、加速も鈍くなり最終的には1km/hづづのゆっくりした加速を経て、最高速度の80km/hに到達します。

同じことが起きています


変更前の最終減速比が青色、変更後の最終減速比が水色です。
ギア比が変わった為に、全体の駆動力曲線は下に下がっています。その他には変更がないので、グラフはそのまま。
交差したポイントが少し低域寄りになっているのが解ると思います。
ここが最高速度のポイントで、ハイギヤードにしたにも関わらず、最高速が落ちたのが解ると思います。
 例えば、下りや、走行抵抗を減らすようなカウルやチューニングなどで走行抵抗が減った場合には最高速は伸びたでしょう。
しかし、ポン付けで交換した場合このように改悪になってしまう場合が多いようです。
チューニングはバランスが重要なのですね。
しかし、加速は逆に良くなりました。最終変速比をハイギヤードにしたのに関わらず。その辺りはまた次の機会に。