今では乗用自動車からバイクまで一般的に使われるブレーキシステムです。

外観

ディスクプレーキは、その名の通り、ディスク(皿状)の金属板に摩擦材であるバッドをキャリパーと呼ばれる油圧駆動する万力のようなもので押さえつけて制動させます。

これはバイクのリア用シングルボッドのディスクブレーキです。浮動キャリパー式の標準的なブレーキです。
他にも、固定キャリパー方式や、ピストンが複数ある2ポッド、ポッドや両側にある対向ピストンなどもあります。

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構造

ディスクをピストンで挟み込む構造です。
油圧で動くピストンは、片側にあり、もう片側はシリンダーに繋がった部分で反対側から引き寄せる構造になっています。
制動時に働く力は、パッドを直接受け止め、バッド側に周り止めがあるため、このキャリパーには回転方向に力はかからない構造になっています。

長所

1. 放熱性が良い

ディスクの大部分が、空中に露出しているため、放熱性が良い。



2. ブレーキの効きが安定している

自己倍増作用が無いので、パッドの摩擦係数が変化しても制動力に差がでにくい。
また、レバーの握りに比例した制動力がえられる。



3. 熱膨張による効き代の変化が少ない

熱でローターが加熱しても、ローターが円周方向に伸びるだけでバッドとのクリアランスが変化しない。



4. 水がかかっても回復が速い

水や泥がかかっても遠心力で弾き飛ばし、ブレーキの回復が速い。

短所

1. 大きな摩擦材が使えない

ピストンの径が限られるため、大きな摩擦材が使えないので、初期制動が甘くなる。
→対策として、ピストンの数（ポッド数）を増やしたり、キャリパーをダブルで装着したりする。



2. 沸点の高いブレーキフリュードを要求される

少ない面積で強力な制動力を得るため、高温になり、また熱源と動作油との距離が近いために高熱になりやすい。
→沸点の高いフリュードを使用する。



3. 自己倍増佐用がない

パッドをはさむ為に大きな力が必要である。
→ブレーキ側のピストンを小さく、キャリパー側のピストンを大きくすることでバスカルの原理で強力なはさむ力を生み出している。



4. 価格が高い

構造上、精度・強度・こまかな加工が必要で、ドラムと比べて価格が高くなります。
→現在は量産効果により価格もかなり下がってきています。