水温計の見方

水温計で何がみえるの?何がわかるの?

エンジンは、一定の温度で使われることで、一番効率よく運転できます。
水冷エンジンの場合、冷却水はエンジンの温度が上がりすぎた場合、冷やす役割と一定の温度より下がらないように保温する役割があります。
エンジンの運転状況を見るためにも、水温は重要です。
暖気運転の目安や、エンジンの負荷具合などを観察できます。
通常、メーターパネルにある水温計は運転に適した温度範囲では動かないように作られています。
昔の自動車は、水温の変化に対して正しく表示していました。
 一説によると、渋滞が増えて水温が上がり気味になり指針が半分より上に表示したとき不安を覚える人が増えた為に故意に指針が動かないようにしているそうです。
最近では、指針である必要性がないとのことから、ランプだけで済ましている車も多くなりました。

水温計はどこに?

大抵の人は、ラジエターのアッパーホースにスポーツメーターの水温センサーを取り付けています。(右図のBの位置)
そのため、メーターパネルにある水温計(右図Aの位置)とは少し違う動き方をします。
エンジンの温度が低いときは、サーモスタットが閉じていて、ラジエターに冷却水を回さず、細いパイプを通ってウォーターポンプに戻り、エンジン内部で循環させています。
 そのため、エンジン始動後は純正水温計はすぐに上がってきますが、ラジエター側に冷却水が回っていないので、スポーツメーターの水温計は低いままを示しています。
また、冬季走行中などには水温が下がりすぎて、エンジンがオーバークールしないように、サーモスタットが閉じて、ラジエターに水を回さないようにします。
そのため、メーターパネルの水温計は一定なのに、スポーツメーターの水温計はどんどん温度が下がってしまいます。
 スポーツメーターの水温走は、ラジエターの冷却能力の余裕をみるためにつけていると考えた方が良いでしょう。
冷却容量に余裕があると、ファンが回り始めると、水温は下がります。
ファンがまわっているにも関わらず、水温が下がらない場合、それはラジエターの冷却能力が追いついていないことを示しています。
とはいえ、サーキット等を走らない限り、ノーマル車では冷却能力が足りなくなることはありませんが・・・・。
唯一、標高の高い上り坂を走っているとき、水温に不安を覚えました。

表示温度について

何℃だから大丈夫、何℃超えたら危険というのはありません。大体、75〜100℃ぐらいの間にあれば問題無しです。
ただし、「いつも表示してる温度より30℃上がったら危険」というふうに相対的な値が重要となります。
これは取り付け位置により、温度が変化し、エンジンに近くに取り付けた時と、ラジエター付近につけた場合、温度センサーを奥まで差し込んだときと浅く挿したときでは表示される値が違います。
そのため、「何℃」という絶対的な値は意味がないのです。

ちなみに、私は純正水温計を外して、そこに取り付けています。最近の車の水温センサーはECUに情報を送っているので、おいそれとは外してはいけません。
たまたま、車の型が古いので、メーターパネル用の水温計とECU用の水温計の二つついているタイプだったのでできました。

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