Pレンジ



通常、Pポジショ以外では、エンジン始動出来ないようになっています。
トラブル等でエンストなどを起し、再始動できないとき、ギア。がP以外になっている場合があります。
結構焦るんですよね。

Pレンジでは、アウトプットシャフト直前に、ギアがあり,ここにピンが引っかかる仕組みで機械的にシャフトを固定しています。
そのため、ATが破壊されるまで、タイヤは回りません。
かなりの制動力で、本来ならばサイドブレーキは必要ないほどです。現に、某メーカーがPレンジがあるATにはサイドブレーキの装着義務を緩和してくれと嘆願したほどです。
下り坂でブレーキが故障したときに、止まる手立てが無いということで、却下されましたが。

さて、そんな強固にロックするPレンジですが、走行中にこのポジションに入れるとどうなるか、ご存じですか?
正解は、「何も起こりません」
機械式AT、電子式ATで動作が同じです。電子式ではアラームがあるものもあり、ギガガガという音がするものもありますが、車はニュートラル同様、普通に前に進むだけです。
ですから、坂道などブレーキが効かなくなってPレンジに入れても無意味です。
そのままDレンジに戻しましょう。
そうしないと、車速が落ちて、大体10km/h以下になると、ピンが引っ掛かり、タイヤをロックしてしまいます。
すごいショックで車が止まってしまいますし、なにより車に良くないです。
車を停車するとき、車が止まっていない内にPレンジに入れる人もいます。
これも車に良くありません。

サイド引かずにPレンジで止まる人はいます。
これといって問題はありませんが、急坂等で、サイドを引いていないと、ピンが引っ掛かり、レバーが硬くて動かなくなることもありますので。
(力任せに動かすと、解除できます。)

MT乗りで注意しなければいけないのは、絶対にサイドブレーキだけで停車しないように心がけることです。
MTでも坂道では1速またはRに入れて停車します。その代わりにPレンジがあるのです。
サイドブレーキは案外、制動力が弱くて補助と考えたほうがよいでしょう。

最後に、レバーのポジションの配列を見たとき、RとPの間が他のレンジより少し離れているのにお気づきですか?。
これは誤動作防止の為ではなりません。
R〜Lまたは1の間は、電気的または、油圧バルブの開閉などしかしないので、超シーョトストロークですが、Rはワイヤーを引っ張ってピンを出し入れするために、動作距離が必要です。
そのための移動量を確保するために、RとPの間が広くなっています。

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