ATで好燃費
ATで燃費向上は無理
メーカーのカタログを見ても、MTと比べてかならず低い値となっています。
重量的にも、動力の伝達効率、伝達損失等をくらべても不利な事ばかり。
ところが、実際走らせてみると、ヘタなMTより良い値を叩き出すこともしばしば。
特に渋滞路ではかなり稼げるようです。
- 技1 「エンジンブレーキを多用せよ」
-
簡単に使用できるエンジンブレーキ。ブレーキで熱として捨ててしまうにはとても勿体ない。
おまけに、エンジンブレーキ使用中は条件を満たせば燃料を消費しないような仕組みになっています。
また、エンジンを高回転まで持ち上げることが出来るので、一時的に速度をエンジンに溜めておき、次の加速に使うといった方法もあります。
特に長い直線のあと、急なカーブがある場合には有効です。
ただし、ゆるいカーブではエンジンブレーキを使用せず、そのまま速度を維持して回ったほうが燃費がよくなる場合があります。
直線、カーブでの速度変化をできるだけ押さえ、一定速度で走行する方法です。
とくに山間部の連続カーブでは有利です。
- 技2 「左手は遊ばせるな」
-
シフト操作がから開放される分、運転に集中できる?
そんなことはありません。むしろMTより忙しいぐらいです。
ある機能をフルに使ってこそ、最大限の効果が得られます。
-
- 技3 「+&-は無用の長物」
-
よく調教されたATの場合、シーケンシャルATモードは不要です。
ヘタに操作したほうが、かえって燃費が悪くなる事があります。
ただし、減速の場合は別で、人間の場合先の未来予測が可能です。ATに足りない部分は人間が補いましょう。
- 技4 「タイヤが半回転するまでアクセルは踏まない」
-
スタート時はどうしても燃料を消費しがち。
ところがATのトルクコンバーターはそんな状態ですばらしい効果を発揮してくれます。
ブレーキを離して、アクセルを踏むまで少し間をおいてあげると、ATはクリープ現象で、進み始めます。
速度が乗ってからアクセルを踏むことで、無駄な燃料消費を押さえれます。
できればクリープで速度が一定になるまでまちたいところ。そこで停車時に車間距離をすこし多めにあけておきます。
信号が青になる前にブレーキを開放して、信号が青になるころにはアクセルを踏めるように準備しておくと、最大限その効果を発揮できます。
- 技5 「ATの癖を知る」
-
ATの進化は凄まじく、色々な制御が盛り込まれています。
中には、ドライバーの癖を学習したり、上り坂、下り坂を判別したりと年々高度化しています。
最新の技術を勉強しろとはいいませんが、せめて自分が乗る機会のある車の知識ぐらいは知っておいたほうがよいでしょう。
また、同じ車種、同じ年式であっても、MT同様ATにも微妙な違いがあるものです。
変速タイミングや、変速タイムラグが少し違っていたりとか。
この癖を覚えて、一歩先の行動することでスムーズな走行が可能となります。
- 技6 「アクセルは使いよう」
-
ATのアクセル操作は非常にデリケートで、MT乗りの私からみると、とても難しく神経質になってしまいます。
MTでいうと所の、アクセル操作、クラッチ操作、シフト操作を、アクセルペダル一つで自在にコントロールするわけですから難しいのも無理はありません。
アクセルの踏み込み量はMTでは1mm程度、回転数で言えば500rpm程度のコントロール量でも十分すぎるぐらいの細かなアクセルワークですが、ATでは0.2mm程度の踏み込み量を普通に要求してきます。
約100rpm、ちょうど一般的なタコメーターの一目盛り分です。
例えるならば、O/Dのon-offするときのショックを消す為にする、回転合わせに踏み込む量がおおよそ、それぐらいです。
そのうえ、決められた時間内に、指定の回転数まで上げることが必要なので、ますますシビアです。
MT乗りての人も、ATを嫌わずに、一度のってみるべきです。必要以上のアクセルワーク技術が身につきますよ。
- 技7 「左足ブレーキはマスターする価値はある」
-
左足といえども、遊ばせるには勿体ない。
カーブなどで踏ん張っているだけが左足の役割ではありません。
色々と使い勝手のよい左足ブレーキです。この機会にマスターしてみませんか?
使ってみればわかりますが、最初は力加減が判らず、急ブレーキになりがちです。
安全な場所で、両足でブレーキを踏む練習をしたほうがよいでしょう。
両足で踏むことで、右足の力加減を左足に覚え込ませます。
数時間運転するだけで、簡単に力加減は覚えることができますよ。
- 技8 「加速は素早く、エンジンの効率のよい領域を使い切る」
-
燃費走行は、ゆっくり走る事が一番よいと誤解されているフシがあります。
たしかに急加速は燃費の悪化につながります。
しかし、ダラダラと長時間かけて加速するのもかえって燃費が悪くなる事が多いのです。
エンジンには効率のよいポイントというのがあり、その領域を使ったほうが効率よく燃料を駆動力に変換できます。
大抵の車は、その回転数は結構高い位置にあり、2Lクラスでは4000rpm前後です。軽自動車では5000rpmを越える場所にある車種もあります。
このオイシイ領域を使い、一気に加速。
流れに乗ったら、アクセルを素早く戻し、踏量一定で定速運転に切り換えることで、エンジンに負担をかけずに速度に乗ることができます。
ターポ車ではこれがとくに顕著で、ギビギビ走らせるほうがかえって燃費がよくなる場合が多いようです。
- 技9 「たまには燃料をたらふく食べさせて大掃除」
-
燃費走行を続けると、エンジン内部に燃料の燃え残りがたまり易く、かえって燃費が落ちることもしばしば。
一度たまってしまった燃え残りはなかなか落ちませんが、ほんのすこしたまる程度で掃除をすればすぐに取れてしまいます。
掃除の方法はいたって簡単、エンジンが十分温まっているときに、高速道路などで、ポジションをひとつ下げて、いつもの速度で少し走るだけで十分です。
軽自動車など、常にアクセルを目一杯踏み込む必要がある車は必要ありません。
燃費が伸び悩んだ時等、一度試してみると良いでしょう。
エンジン内部を洗浄する薬剤なども、量販店などで見かけますが、それを購入する費用と、それによる効果を比べた場合正直、どうかな〜といった感じです。