焼玉エンジンとは
当時の技術で作られたディーゼル機関
このエンジンが現役の頃、まだディーゼルエンジン用の高圧燃料ポンプも、スターター用のモーターもないような頃でした。
何年頃かは忘れましたが、記憶を元に記していますので、多少の間違いもあると思います。
基本的な構造はしたの通りです。
シリンダー外にある副燃焼室に焼玉と呼ばれる鋳物の玉があり、そこに燃料パイプがとりつけられています。
副燃焼室の上には蓋があり、開くと中の玉を取り出せるようになっています。
焼玉には取り出しやすくする為、穴があいていたものもあったようです。
あとは普通のディーゼルエンジンと一緒です。燃料は軽油です。
燃料の噴射圧力は低く、シリンダー内圧よりやや高い程度。焼玉に噴射するというより、垂らすような感じです。
焼玉は熱をもっており、その熱とシリンダーの内熱により気化、発火し、燃焼が始まります。
燃焼時の熱の一部で焼玉は熱せられ、次の燃焼時の火種になります。
酸化し、不純物が混じった粗悪な燃料、セタン価の低い灯油等でも働き、構造が簡単な為、広く使われました。
始動方法