特殊なスロットルバルブ
回転バルブ式

今回見つけたのは回転バルブ式のスロットルバルブです。
回転することで開閉するボールバルブと同じ構造です。
ただ、回転時にバルブが迫上る仕組みがついてあり、それに伴いニードルが引き上げられる構造になっています。
おそらくは加工精度を落としてコストパフォーマンスを良くする為ではないかと。
構造上、バイクなどの回転数の変化が激しいエンジンには不向きな構造です。
元は草刈り機のエンジン用のキャブレターです。

また、こういったキャブレターにはフロート室がありません。
上下逆さまでも使用できる構造になっています。
原理的には吸気管に発生する脈動で動く燃料ポンプが備わっており、必要な分だけニードルバグフ直下にある小さなタンクに燃料が送られる仕組みです。
たとえ逆さまになっても、空気室が無いのでガソリンは余分にでてきたくても、大気圧に押されて出れない構造になっています。

写真ではわかりにくいですが、ハルブ部には細い溝が掘られています。
回転バルブに掘られた溝は、おそらくアイドリング時の空気量を確保するためのものだと思われます。
構成部品

A: スロットルバルブ本体
B: 燃料供給部フレーム
C: 負圧ホンプ部フレーム
D: ダイアフラム
E,F,K: 燃料供給部(2層構造)
G: スロットルワイヤー取り付け部
H: 回転バルブ式スロットル
I,J,R: 手動燃料ポンプ(始動前、負圧脈動が無いのて、燃料をキャブレターまでおくる為のポンプ)
L,M,N,O:燃料バルブ
P,Q: 燃料フィルター
S,T: ニードルバルブ